商標調査・出願から登録までの流れと知るべき事項・ノウハウ

 商標調査・出願から、登録までの流れと、知っておくべき事項、さらには文京特許事務所の商標に関するノウハウについて、以下にご説明させて頂きます。

 

調査・出願~登録への流れ(図解)

 

 

 

※1 出願から1~2月で出願公開が行われ、出願した内容が公開されます。

※2 出願から7~8月で登録査定又は拒絶理由通知の何れかが送付されます。

※3 意見書を提出しても、商標登録されない場合は、拒絶査定不服審判という行政審判を請求することが可能です。

 

出願にあたっての商標調査の必要性について

 出願にあたっては、商標調査が必要です。調査もしないままに出願をすると、折角の商標出願が先に登録された類似する商標の存在により、拒絶されてしまいます。こういった無駄を省くためにも商標調査は必要ですが、何よりも、その商標が本当に使ってもよいのかを確認するために、商標調査は絶対的に必要です。

 即ち、商標出願により商標権の取得よりも、商標調査の方が重要です。出願しても、結局、商標を使えないのであれば意味がありませんし、商標権侵害により訴えられでもしては目が当てられません。商標調査は必須です。激安、特許事務所の中には、商標出願に無料で商標調査を行いますとなっているところがありますが、本末転倒です。商標登録されるかが重要ではなく、商標が使えるのかが重要であり、商標が使えるのであれば、あとは真似をされた場合に権利行使(真似をやめてもらうこと)を可能とするべく、商標出願を行い、商標権を取得しておくか否かを考えるべきです。

 文京特許事務所では、お客様の種々の要望に応え、各お客様のニーズに合った商標調査サービスを複数用意しております。

 → 当所の商標調査サービス

 

商標出願にあたって

 出願にあたっては、ただ単に商標(マーク)について、商標権を下さいという申請を特許庁に行うのではありません。そのマークを何について使うのかをも願書に記載して申請を行う必要があります。例えば、商標「ブンパット」を「特許事務所の運営」に使うというように、マークを何に使うのかをも願書に記載する必要があります。

 

商標出願にあたって重要なポイント

 

・分類選定・指定商品役務表示・積極表示

 このマークを何に使うかの記載が商標出願を行う上で重要となります。日本を含め、世界各国は、商標を何に使うのかを各国ごとで統一して判断できるように、ニース協定をいう条約に加盟しています。ニース協定では、商標を何に使うのかを、45分類に分けて規定して、各国もそれに従っています。

 1~34類は、物について規定しています。例えば、お菓子についての商標であれば、30類というように決められています。また、35類~45塁は、サービス(役務)について規定されており、サービスは物を売るのではなく、人が何かのサービスを行うことを意味し、例えば、英会話教室は、41類となっています。出願にあたっては、どの区分に属するのかという分類選定と、その商品や、サービスをどのように記載するのかが重要となります。この点に我々、商標実務に精通した弁理士の手腕が問われます。特に、ニース協定といった条約や、日本を含め各国特許庁は、どのような記載がよいのかを示すガイドラインを提供していますが、当然のことながら、条約や、特許庁は、現在、世の中にある商品や、サービスをおおざっぱにしか把握していませんし、例えば、新規ITサービスや、ネットビジネスのような新しいビジネスについては、ガイドラインに記載しようもありません。そのため、これらサービスについては、我々、弁理士が、どのような記載であれば特許庁の審査で認められるのかを考慮して願書を作成する必要があり、この点は、商標実務に精通した弁理士でなくては扱うことができません。これを業界では、積極表示と呼んでいます。激安事務所も存在しますが、このような記載はしてくれないのが実情であり、結局、実際に行っているサービス等が記載されていないのでは、商標登録はされますが、意味のない権利となり、権利行使等はできないこととなってしまいます。

 また、この区分の選定は、商標を使用する商品・サービスが増えれば増えるほど、多くの区分にまたがります。例えば、会社名や、地域振興のためのマスコットキャラクター(例えば、ゆるキャラ®)のように、種々の商品に関して使用されるような商標は、多くの区分にまたがってしまいますが、これも、第三者への商標権取得による抑止力や、出願方法の工夫により、最低限の区分数により最大の効果をあげられる出願を行うことがやはり弁理士の腕の見せ所をなります。このようなことは、商標実務に精通した弁理士しか行うことができないとともに、激安事務所ではそのような提案も受けられません。

 

・登録商標の使用義務を考慮した出願方策

出願の後、商標権の発生した登録商標については、登録商標を使用する義務は課されていないものの、3年以上使用していない場合は、第三者の請求により、商標登録を取り消されてしまう可能性があります。これは、商標登録の取り消しを望む第三者によって不使用取消審判(商標法第50条)という行政審判を起こすことができることによるものです。この場合の登録商標の使用をしているか否かの判断は、登録商標と社会通念上同一(縦書きと横書き、ローマ文字とカタカナと平仮名の相互変換等)の商標を使用しているか否かといった基準で判断がなされます。即ち、実際に使用している商標と、特許庁に登録した商標とが、ある程度異なるような場合は取消される可能性があるということです。この「ある程度」の判断は、商標実務に精通していなければ困難です。当所の出願サービスでは、この不使用取消審判の対策も考慮して出願を行っております。激安事務所との差異はここにもあります。

→ 当所の商標出願・登録サービス

 

審査結果の通知について

出願から7~8月で、特許庁から登録査定又は拒絶理由通知といった何らかの審査結果が通知されます。この時点で、登録査定という商標登録しても良いという通知が来るのがベストです。一方で、類似する先行登録商標、先行商標出願が存在する場合、又は商標として認められない等の理由で拒絶理由が通知された場合、拒絶理由受領から40日以内に特許庁に対して反論を行うべく、意見書を提出することとなります。

 意見書の内容を踏まえ特許庁の審査官が、再度審査を行い、商標登録可能と判断した場合は、登録査定が送付されます。

 一方で、意見書の内容を踏まえても登録できないと判断した場合は、拒絶査定となり、拒絶査定に不服がある場合は、拒絶査定不服審判(行政審判)、さらには、知的財産高等裁判所への出訴が可能です。行政審判と言われると、敷居が高く感じますが、知的財産部を持つ企業では、一般的に行われており、珍しい手続きというわけではありません。訴訟までなることは稀です。

 

登録査定時及びその後の手続について

登録査定が通知された場合、登録査定の受領から30日以内に登録料を支払うことにより、商標権の設定登録がなされ、商標権が発生致します。登録料は、5年分又は10年分の何れかを選択可能であり、商標登録の更新申請を行う限りは、永続的に(何度でも)商標権を維持することができます。

 

商標に対する各種標記について

商標登録出願が完了すると、「商標登録出願中」といった標記が商標の近傍や、カタログの下部等に記載することが可能となります。以下に、市場において使用されている各種標記方法について概説させて頂きます。

 

標記

説明

メリット・デメリット

商標登録出願中

商標が出願中であることを表示

・ローマ文字等の商標では、商標の近傍に配するのにデザインが良いとは決して言えない

・そのため、カタログ等の下部等に「○○○○は○○○○社の出願商標です。」等の記載も考慮される

TM

TRADEMARK(商標)の略語

自己の商標であることを表示する意味

・商標の近傍に配するのにデザインが良い

・自己の(商品又は役務)商標である点のみを宣言

・世界各国で規制法なし

・商標関係者からすると商標意識が高い点はアピール可能

SM

SERVICE MARK(役務商標)の略語

自己の役務商標であることを表示する意味

・商標の近傍に配するのにデザインが良い

・自己の役務商標である点のみを宣言

・世界各国で規制法なし

・商標関係者からすると商標意識が高い点はアピール可能

登録商標第○○○○○○○号

商標登録されていることを登録番号とともに表示

・ローマ文字等の商標では、商標の近傍に配するのにデザインが良いとは決して言えない

・そのため、カタログ等の下部等に「○○○○は○○○○社の登録商標第○○○○○○号です。」等の記載も考慮される

・虚偽表示には刑事罰あり



商標登録

登録商標

商標登録されていることを表示

・ローマ文字等の商標では、商標の近傍に配するのにデザインが良いとは決して言えない

・そのため、カタログ等の下部等に「○○○○は○○○○社の登録商標(商標登録)です。」等の記載も考慮される

・虚偽表示には刑事罰あり

®

Registered(商標登録済み)の記号

・デザインが良い

・日本国内においては規制法なし(だからといって、商標登録されていないのに表示することはおすすめしません。)

・米国及び中国においては公的な登録商標表示であり、米国等に商品が流通する場合は虚偽表示とならないように注意が必要

©

(ご参考)

COPYRIGHT(著作権)の記号であり、著作物に付すものです。

・商標に対して用いるものではなく、文芸、学術、美術又は音楽に関連するものに付すもの

 

日本においては、上記各種マークを付すことが義務付けられているものではなく、出願人及び商標権者の自由となっております。尚、商標登録表示が米国では損害賠償請求の要件となっております。

上記各種標記方法について、ご不明な場合は遠慮なく当所までお問い合わせ下さい。

 

特許庁の早期審査制度について

 商標権の取得までには半年から1年の歳月を要しますが、権利取得について緊急性が認められる場合は、特許庁の早期審査制度を利用して早期の権利取得が可能です。

 その要件としては、実際に商標の使用又は使用の準備を相当程度進めており、かつ、

 ①第三者が許諾なく類似する商標の使用を行っている場合、

 ②第三者から警告を受けている場合、

 ③第三者からライセンスを求められている場合、

 ④外国にも出願している場合、

 ⑤実際に使用している商品・役務のみを出願している場合が挙げられます。

 このような場合で早急な権利化をご希望の場合は、当所までご相談下さい。

 

 貴社の商標の選定、商標権取得及びその後の商標の使用について、サポートできましたら幸いです。ご不明な点等ありましたら、遠慮なくお問い合わせ下さい。

 

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 文 京 特 許 事 務 所 代表弁理士 笹川 拓